ども。ミロです。
ひさびさに「ミロの軍歌入門」といきますか。
きょう紹介する軍歌のキーワードは愛機です!
実際、「戦闘機」というやつは、
整備兵がしっかり整備してくれてはじめて100%の空戦能力を発揮してくれるわけで、
パイロットだけが戦っているわけではないんですよね。
もっと言えば、
戦闘機は設計者がどんなに素晴らしい新戦闘機を設計してくれても、
実戦配備するまでには、たくさんの越えなければならない壁があります。
自動車でいえば「テストドライバー」のような役割の人が必要なわけで、
それをかってでて「隼」戦闘機を実戦配備まで持って行った人が、
まさに隼戦闘隊長・加藤建夫中佐なんです!
まずはお聞きください。
「加藤部隊歌」です。
歌詞の1行目から普遍的で直截な表現が出てきます。
この1行で隼戦闘機の精悍な姿が、ありありと浮かんで来ます!
『加藤隼戦闘隊』
作詞/田中林平・旭 六郎 作曲/森屋五郎・原田喜一・岡野正幸
戦闘機乗りにとって、みずからの手足となって戦う戦闘機は、
まぎれもなく「愛機」なわけですが、
この歌で歌われているのは、
整備兵にとっても手塩にかけた戦闘機は「愛機」に他ならないという事実です!
この歌は、丸太飛行中隊の隊歌として隊員によって作られ歌われていましたが、
丸太飛行中隊が加藤本隊に統合されることになり、
加藤部隊歌に格上げされました。
のちに東宝映画『加藤隼戦闘隊』の劇中歌として歌われたことから、
広く日本中に知られるようになりました。
動画の映像はその映画からとられているようですね。
なお作詞の旭、作曲の岡野両氏は、
のちに戦死されているそうです。
もう1曲、「愛機」をうたった歌を紹介しましょう!
『荒鷲の歌』
作詞・作曲/東 辰三
「日本男児」が精こめて守って育てたこの愛機、とあります。
表には出てきませんが、
日本男児の蔭で「大和なでしこ」たちもまた守り育てていることは疑いありません!
戦闘機1機の後ろには、
爪に火をともすようにして、
日本の平和を守るために
勤倹節約に励む日本国民がいることを、
当時の戦闘機乗りたちはみんな知っていたと思います。
さればこその「愛機」なわけです!
自分が乗り込む戦闘機を「愛機」と感じる感性にはすぐに共感できましたが、
潜水艦に積んだ「魚雷」を、「可愛い魚雷」と表現する軍歌に出会った時には、
何か目を見開かされたような気がしたミロでした!
『轟沈』
作詞/米山忠雄 作曲/江口夜詩
たしかに、潜水艦乗りにとっては、
敵艦船と遭遇した時に「魚雷」ほど頼みになる存在はないでしょうね!
この軍歌は、もとは戦時中のノンフィクション映画『轟沈』の主題歌でした。
潜水艦乗りの歌そのものが珍しいと思います。
ちなみに軍事用語「轟沈」とは、通常言う「撃沈」とどう違うかというと、
艦船が敵に攻撃を受けてから、
短時間(日本海軍基準でおおむね1分以内)に沈没することを言います。
加藤隼戦闘隊についてもっと知りたい方は、こちらをどうぞ。
手っ取り早く知るには、うってつけの動画だと思います!
決断 第14話 加藤隼戦闘隊(その1)
決断 第14話 加藤隼戦闘隊(その2)
決断 第14話 加藤隼戦闘隊(その3)
決断 第14話 加藤隼戦闘隊(その4)
決断 第14話 加藤隼戦闘隊(その5)
決断 第14話 加藤隼戦闘隊(その6)

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