155ミリ榴弾砲の砲撃音が聞こえる

朝から砲撃音が、空気を震わせている。

ネットで調べてみると、確かに「155mm榴弾砲」の射撃訓練日になっていた。

陸上自衛隊の王城寺原演習場は、宮城県大和町にあり、
私の住む町からは50kmほど離れているのだが、
それでも99式自走155mm榴弾砲の演習日には、私の所の空気まで震わせて、
砲撃音が聞こえてくる。

こいつが始まると、フェイスブックとかもちょっとザワツクんだよね。
何の音だ? とか、うるへえ~とか。

たしかに、わたしのところでさえこの音だから、
もっと近くで聞いたら、驚くのも当然だ。
大和町のホームページを見ると、
毎月の演習予定表が公開されているので、いつ演習があるかはわかる。
https://www.town.taiwa.miyagi.jp/soshiki/matisei/3206.html

「騒音大」は155mm榴弾砲だけで、
「騒音中」とされる「爆破・迫撃砲・戦車砲・対戦車ヘリ」などの音は、わたしのところまでは聞こえない。
「騒音小」の「無反動砲・個人携帯対戦車弾・対戦車誘導弾」などが聞こえないのは、無論だ。

狭い日本に、大勢の住民が暮らしていて、生きるために経済活動を営んでいる。
日々の生活を続けることさえ楽なことではないが、
演習日に空をどよもす砲声を聞きながら、戦場の「音風景」に思いを馳せてみる。

こんな砲撃の響きを体で感じながら生活するのは、しんどいなと思う。
それだけで神経がピリピリと張り詰めてしまいそうだ。

基地の町の緊張というものにも、思いを馳せてみる。
戦闘機が日常的に離発着を繰り返す、その爆音とともに暮らすというのは、
こんな静かな田園地帯で暮らしている身には、ちょっと想像さえつかないところがある。

東日本大震災が起きたときは、自衛隊のヘリやテレビ局のヘリなどの爆音をよく聞いたものだが、
いまはすっかり静かだった昔に帰ってしまっている。

この静かな日常に、ミサイルの飛来音や炸裂音が響くことがないことを祈るしかない。