彼岸花の写真を撮っておいて、
まだ発表しないうちに、いつの間にか花の時期が終わっていました。
遅ればせながらここに載っけておきます。
それにしても、「お彼岸」はこれからだというのに、
ちょっと名前と合わないんじゃないか?という気がします。
それとも、昔はもっとぴったり彼岸の時期に咲いていたのでしょうか?
調べてみると、
彼岸花という名がついた理由には、異説があるようです。
つまり、彼岸の頃に咲くから彼岸花なのではなく、
これを食べると「彼岸」(あの世)に行くしかないから「彼岸花」なんだとか。
彼岸花はよく知られた有毒植物ですから、
この説にもなんとなくうなづける気がします。
彼岸花は有毒ではありますが、麟茎が澱粉質に富んでいるため、
昔、飢饉のときなどは毒抜きをして食したと言います。
毒抜きが不十分で死んだりする人もいたでしょうから、
彼岸花によって彼岸に逝っちゃうことが身近な時代もあったでしょう。
曼珠沙華という別名でもよく知られていますね。
これは仏典に出てくる花に、この植物をあてたということです。
彼岸花の別名は地方ごとにたくさんあって、
死人花、地獄花、幽霊花などとも呼ばれたようです。
不吉なイメージの名前が多いような気がしますが、
これらは、彼岸花がお墓の周りによく植えられたことに由来しています。
むかしは土葬が一般的でしたから、
墓に埋めた死体をネズミ先輩にかじられないように、
彼岸花の毒を利用してネズミよけとして植えられたわけです。
彼岸花がもつ強い毒性や血を思わせる真っ赤な花の色、特異な花の形と、
お墓や死体のイメージとが結びついて、
めいっぱい不気味さが増幅されていますね。
でも彼岸花をネガティブなイメージで捉えているのは日本だけで、
欧米ではたくさんある球根植物の中のひとつであるにすぎません。
園芸品種がたくさん作られて、日本にも輸入されています。
リコリスと種名で呼ばれています。
淡いピンクの花が多いので、
彼岸花の真っ赤なのはどうも…という方はいかがですか?