『青春とはなんだ』から始まる

ども。ミロです。

『太陽の季節』から始まって、
石原慎太郎の文学や、弟・石原裕次郎の映画や歌を見て来ましたが、
きょうはこれです!

布施明「貴様と俺」 1965年(昭和40年)

作詞/岩谷時子 作曲/いずみたく 歌/布施明

この歌は、日本テレビで放映されたドラマ『青春とはなんだ』の挿入歌でした。番組の人気が高かったため、青春ドラマシリーズとしてシリーズ化されることになりました。
『貴様と俺』はシリーズを通して使われ、挿入歌というより、 準主題歌的な存在になっていきました。

今でも主題歌より『貴様と俺』を聞くと、当時の熱気がよみがえります!

この『青春とはなんだ』の原作が石原慎太郎です。 それ以降のシリーズ原作はオリジナルになります。

『青春とはなんだ』(夏木陽介/主演 1965年10月24日~1966年11月13日)

『これが青春だ』(竜 雷太/主演 1966年11月20日~1967年10月22日)

『でっかい青春』(竜 雷太/主演 1967年10月~1968年10月)

『進め!青春』』(浜畑賢吉/主演 1968年10月~1968年12月)

『炎の青春』(東山敬司/主演 1969年5月~1969年7月)

         (中断)

『飛び出せ!青春』(村野武範/主演 1972年2月20日~1973年2月)

『われら青春』(中村雅俊/主演 1974年4月9日~9月)

石坂洋二郎的青春ドラマ+『坊っちゃん』のドラマ・パターンで、 プログラム・ピクチュアー的なテレビ・ドラマ制作の道が切り開かれたわけです。

石坂洋二郎といっても、いまの若い人たちはご存じないかも知れないな。

『青い山脈』『若い人』『陽のあたる坂道』『光る海』『石中先生行状記』などなど、映画化やテレビ化された作品が多数あります。

特に日活では、裕次郎や吉永小百合主演で多数映画化されています。 『陽のあたる坂道』なんて、原作そのものが裕次郎が演じることを念頭に書かれたものがあるくらいです。

『青春とはなんだ』では、『太陽の季節』を満たしていた反社会性は影を潜め、 学校の古い価値観で固められた体制に挑戦していく青年教師が主人公になりますが、 熱血教師と生徒たちの魂の触れ合いがテーマになることが多かった気がします。

『青春とはなんだ』 1965年(昭和40年)

主題歌「若い明日」 作詞/岩谷時子 作編曲/いずみたく 歌/布施明

『これが青春だ』 1966年(昭和41年)

主題歌「これが青春だ」 作詞/岩谷時子 作編曲/いずみたく 歌/布施明

『でっかい青春』 1967年(昭和42年)

主題歌「でっかい青春」 作詞/岩谷時子 作編曲/いずみたく 歌/布施明

『進め!青春』 1968年(昭和43年)

主題歌「進め!青春」 作詞/岩谷時子 作編曲/いずみたく 歌/浜畑賢吉

『飛び出せ!青春』 1972年(昭和47年)

主題歌「太陽がくれた季節」 作詞/山川啓介 作曲/いずみたく 歌/青い三角定規

『われら青春』 1974年(昭和49年)

主題歌「帰らざる日のために」 作詞/山川啓介 作曲/いずみたく 歌/いずみたくシンガーズ

青年=太陽=青春というイメージの連鎖で、
主題歌にはやたらと「太陽」が出て来ますが、
『太陽の季節』の太陽とは違い、やたらと明るく情熱的なイメージです。

『われら青春』でこの青春シリーズは打ち止めとなり、 その後は『俺たちの旅』から始まる俺たちシリーズへとつながって行きます。

『俺たちの旅』を初めて見た時は、マンガから劇画に変わったような印象でした。

主演の中村雅俊がもっとも輝いていた時期だと思います。

いまでも、出身地の宮城県女川町のために、 今回の大地震による大津波で壊滅した故郷の町の復興に一役買おうと、 がんばってくれています。