鉄塔武蔵野線ぽくいってみました

一年ぶりにキノコ狩りに行ってきました。
でも今日は、キノコの話題は無しです。
なんで? どうして?


私がホームグランドにしている花山~鬼首おにこうべ地区は、
今年6月に起きた「岩手・宮城内陸地震」の影響で、
がけ崩れの恐れがあるということで、
アクセス道路が通行止めになっており、
ゲートが封鎖されていて引き返すよりほかにありませんでした。


反対の鬼首地区から入ろうとして、
今まで通ったことのない近道をしようとして道に迷ってしまいました。
ようやく鬼首へ通じる山道を見つけはしたものの、
そこも結局通行止めになっていました。


ちゃんとした道をいくとかなり遠回りになるので、
泣く泣く今日はあきらめました。


でも、このまま帰るにはストレスが溜まりっぱなしになるので、
どこか近くの山を見て帰ることにしました。


どこから山に入ろうか、登り口を物色していると、
青空の中にすっくと立つ送電用の鉄塔が目に飛び込んできました。


なんかぐっと来るものがあり、
キノコを探しがてらあそこまで行ってみようという気になりました。

キノコはろくに見つからず、
本日は結局、鉄塔調査隊に早変わりです。


『鉄塔武蔵野線』という大好きな映画があります。
銀林みのるという作家の日本ファンタジーノベル大賞受賞作が原作で、
子役時代の伊藤淳史が初主演をしています。


あらすじを紹介すると、

小学6年生の見晴みはるは両親の離婚に伴い、
2学期から母方の実家のある長崎県加津佐町に引っ越すことになっていました。

夏休みのある日、
見晴は近所の鉄塔に「武蔵野線 71」と表記されていることに気付きます。
そして、小学3年生のあきらといっしょに、
「原子力発電所」があるという1号鉄塔を目指します。
鉄塔の真下の「結界」に手製のメダル(王冠)を埋めながら。

こんな少年時代の冒険の旅って、
私のような遊び場所が自然の中だった世代には、
誰にも覚えのあることですよね?
そこがこの作品をたまらなく愛おしく感じる理由だと思います。

工事現場の作業員に怒鳴られたり、
自転車がパンクしたりしながら、2人は冒険を続けます。
ところが旅の途中で日が暮れてしまい、
野宿してでも1号鉄塔をめざすという見晴と、
自宅へ帰りたい暁は仲間割れを起こしてしまいます。
はてさて見晴は一人で「1号鉄塔」へとたどりつくことができるのでしょうか?
……


鉄塔の真下にたどり着いて、結界から鉄塔を見あげて見ました。
この鉄塔は完成したばかりらしく、
山の稜線上に周囲の木や草が刈りはらわれた中に立っており、
雑草が茂らないように一面に真新しいむしろが敷き詰めてありました。


それを見たら、たまらず寝転がってみたくなり、
そうして写したのが上の写真です。


まだ送電線は張られていません。
そんな鉄塔がたくさん立っているのが帰りの車中から見えました。


映画の中で、父親が見晴に、
鉄塔はピラミッド型をしてるので、
この結界に立つともの凄いパワーが宿るというような話をしていたのを思い出しました。
きょうの私はパワーの塊になっているんじゃないでしょうか?

鉄塔の4本の足元に、
なんだか見たことのない部品が取り付けられていました。
着雪防止の役にでも立つんでしょうか?
アンテナみたいにも見えるなかなか素敵なデザインです。
落雷した時の放電用かな?